犬が何度もトイレに行く、尿に血が混じる、おしっこが出にくそうにしている。このような症状が見られる場合、「膀胱炎」や「膀胱結石」が疑われます。血尿や頻尿症状がある時にはエコー検査やレントゲン検査、尿検査等を実施し原因を調べていくことが必要になります。
先日当院に血尿・頻尿症状で来院されたわんちゃんも各種検査を実施し、その結果膀胱結石と診断しました。


治療について
膀胱結石は、療法食を用いた内科的治療で溶解できるケースもあります。しかし、今回の症例では「結石が物理的に尿道を塞いでしまうリスク(尿道閉塞)」や「膀胱炎による強い痛みや不快感」を早期に取り除くことを最優先とし、安全な麻酔管理のもとで外科的に摘出する判断をしました。術後の経過は良好で、血尿や頻尿の症状も速やかに改善しています。



手術後、エコー検査にて膀胱内に結石がないことを確認しました。

↑排尿の不快感も無くなり、とっても元気になりました!
結石の正体と原因
今回摘出した結石を検査に出し、成分を調べると「リン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)」と呼ばれるものでした。犬の膀胱結石の中で最も代表的なものであり、主に尿がアルカリ性に傾くことで、ミネラルが結晶化して形成されます。
手術をして「終わり」ではありません
膀胱結石の手術において最も重要なのは、実は「術後のケア」です。ストルバイト結石は、生活習慣や体質によって非常に再発しやすい疾患です。 再発を防ぐためには、以下の2点が不可欠となります。
- 適切な療法食の継続: 尿のpHを適切にコントロールし、新たな結石の形成を防ぐ専用のフードが必要です。
- 定期的な尿検査: 肉眼では見えない微小な結晶や、細菌感染の再発を早期に発見します。
当院では、手術による根本的な治療だけでなく、その後の食事管理や定期検診までをトータルでサポートし、動物たちの痛みや飼い主様の不安を取り除く「質の高い医療」を提供しています。愛犬の排尿トラブルでお悩みの方は、早めにご相談ください。
